防音対策をより効果的に!知っておきたい防音の基礎知識|防音の種類を知って ” 騒音の原因 ” を確認しよう!

以前から、住宅の狭小化や集合住宅の増加で、
騒音トラブルで悩む方が増えてきました。生活に直結する
問題なので、すぐにでも解決したい事ですよね。
しかし、いざ騒音対策として 『 防音対策 』 をしようとしても、
何をどうすれば良いのか分からない事だらけ・・・。
効果的な防音対策にはまず、防音の種類と
騒音に対する知識が、とても大切になってきます。
そこで今回は、防音対策に役立つ防音の種類や騒音の原因、
音の種類などについてを、お届けしたいと思います。
Contents
防音対策を本格的に行う前に|防音と騒音について
まず防音とは、一体どのような意味を指すのでしょうか。
防音はその名の通り 『 音を防ぐ 』
つまり、外部から内部へと音が入るのを防ぐ事と、
部屋の中などの内部から、音漏れを防ぐ事を指します。
そして、騒音と一口に言っても、家庭から出る ” 生活騒音 ” から、
遠くの道路から聞こえる自動車騒音や、工場からの機械音など
の ” 環境騒音 ” など、様々な騒音源が存在します。
もちろん、生活騒音も環境騒音に含まれるのでしょうが、
防音については生活騒音の方が、比較的騒音源が分かりやすいので、
ピンポイントで対策を立てやすい場合があります。
簡単に出来る事からでも、防音対策は出来ますし、
より効果的な防音を行う場合は、様々な防音材などを
組み合わせる必要もでてきます。
まずは、自分がどんな騒音で困っているのかを
明確にする事から始めると、防音対策で失敗する事なく、
スムーズに進めることが出来ます。
防音の種類を知って効果的な防音対策をしましょう!
防音の種類 ① ・・・ 『 吸音 』とは何?
吸音とは、音のエネルギーを吸収して内部で拡散、
熱エネルギーに一部変換して、反射音を小さくする事です。
と言うとなんだか難しく感じますが、不快な反響音や
残響音を和らげ、コントロールする働きの事を言います。
吸音材には、凹凸のある軟質ウレタンフォームや
有孔の石膏ボード、グラスウールロックウールなど、
ボード状の形状で使用される事が多いです。
また手に入れやすく、比較的加工が簡単なので、
自作で吸音壁を作る事もできます。
防音の種類 ② ・・・ 『 遮音 』とは何?
遮音とは、空気中から伝わる音を出来るだけ反射して、
外部・内部から入射される音を、遮る事を言います。
遮音はコンクリートや石膏ボード、遮音シートや
遮音マットなど密度が高く、重いものほど効果があります。
反射された音は、透過されてしまう音を除き
跳ね返りますので、吸音材と一緒に使用するのが一般的です。
遮音と吸音は、遮音材と吸音材の組み合わせ方で
調整していくのが、防音の大きなポイントになります。
(※厚さや重さ、建材の選択、使用する個数など)
防音の種類 ③ ・・・ 『 防振 』とは何?
防振とは、音が床や壁に伝わり振動する事を抑える事です。
例えば、洗濯機や掃除機のように直接、振動が
床や壁に伝わる音が、周囲に伝達する事を少なくします。
防振材にはゴム製のシートやマットが多く、
洗濯機の下に敷いたり、カーペットの下に敷いたりして使用します。
ちなみに防音専門サイトや通販、ホームセンターなどで
簡単に手に入れる事ができますよ。
防音の種類 ④ ・・・ 『 制振 』とは何?
制振とは、振動を制御、低減させる防音の事を言います。
個体を伝わって広がる音の振動を吸収させる、
制振シートが広く使われています。
振動の時間を短くする効果や、振動を弱める効果があり、
様々な家電や配管、車のデッドニングやオーディオルーム、
スチール扉や流し台などに使用されています。
防音対策としても、貼り付けるだけで良いので簡単です。
騒音トラブルになりやすい音ってどんな物?
生活する上で、発生する音は様々ですが、
どんな音に対して、人は不快に感じるのでしょうか?
騒音例をいくつか挙げてみたいと思います。
掃除機や洗濯機をかける際の音は、振動が直接
床や壁に伝わりますので、階下や近隣に響きやすく
騒音トラブルの原因になりやすいひとつです。
それぞれ、かける時間帯に気をつけて使用する事と、
使い方を工夫していく事も大切です。
>> 関連記事 : 『 掃除機や洗濯機をかける時間帯のマナーについて 』
風呂やトイレの水音は、
排水管を伝わって周囲へ伝わります。
また、浴槽へ水を注ぐ音も響きますので、
深夜の入浴などの際には、気を付けるようにしましょう。
特に、壁が薄い集合住宅などでは、隣人が点けているテレビの音や
聞いている音楽が、とてもクリアに聞こえてしまう場合があります。
夏場など窓を開けたままだと、音が筒抜けになる事も。
音量を大きくし過ぎない、時間帯によって音量を調整する、
壁際には直接音源を置かないようにする、などの注意が必要です。
人の話し声や笑い声、元気な子供の声についても、
状況によっては騒音になります。
人が訪ねてきて盛り上がってしまい、ついつい大きな声を
出してしまったり、子供が騒いでしまったりすると、
近隣の方の迷惑になる場合がありますよね。
小さい子供さんがいるご家庭では、日頃から近隣の方との
コミュニケーションを取りながら、理解を求めるなどをして、
トラブルを避けるアクションをおすすめします。
住む場所によっては車や電車、飛行機の音に街の喧騒など、
外からの環境騒音に悩まされる場合もあります。
外部からの様々な騒音には、まず隙間を塞いで
気密性を上げる防音対策が有効です。
防音対策を行う時は、騒音原因の確認と防音の目的をハッキリさせよう!
特定が難しい場合がありますが、適切な防音対策にはまず、
騒音元の把握と音の種類、どの場所をどのレベルまで防音したいかなど、
目的を明確にしておくと、防音をより効果的に行えます。
まずは音の発生源と、音の種類を特定しましょう。
【 空気伝播音 】
例えば人の声や音楽、テレビの音など、
” 空気中を伝播する音 “ なのか?
【 個体伝播音 】
洗濯機や掃除機、椅子を引きずる音など、
建物の構造体を媒体とし、” 個体を伝播する音 “ なのか?
⇒※ただし現実には人の声などを除き、明確に音を
分ける事が出来ず、空気伝播音と個体伝播音の
両方を含むものがほとんどです。
をハッキリさせてから、ケースに応じて対策を練ります。
※さらに詳しくは関連記事を作成して、この場所にリンクを張っておきます。
『 メゾネットやアパート、マンションなどの集合住宅の場合 』
階下へ配慮したいのか、それとも隣人や上階への
騒音を防ぐ or 抑えたいのかで、使用する敷物の種類や
防音材の種類、設置場所も変わります。
階下への防音対策の基本的なものとして、床に厚手のカーペットや
防振マット・防振シートを敷く、または両方を設置する。
そして隣人や上階への騒音には、壁に吸音材を貼ったり、
遮音のために大きな家具を配置したりするなど、
それぞれに合った対策を取ります。
『 一戸建ての防音対策には 』
上下階間や部屋同士などで、音が響くのを防ぐために、
天井裏にグラスウールなどの吸音材を貼ったり、
壁に石膏ボードを設置するなどの、本格的な対策が可能です。
一戸建てだと、建物全体に防音対策が可能になりますので、
床や天井、壁を両面から防音する事もできます。
ただし、防音効果が高いというメリットはありますが、
工事をする場合、費用が高いというデメリットもあります。
『 抑えたい騒音は外部から?または内部からの音?それとも両方なのか 』
それでは、外部からの騒音を防ぎたいのか、
内部からの騒音を抑えたいのかを考えてみましょう。
まず外部からの騒音には、窓や換気扇などの
開口部への対策が一番です。
厚手のカーテンに変えたり、防音サッシに変えるだけで
遮音効果が高まりますし、換気扇用の吸音フードもおすすめです。
内部からの音を抑えたい場合は、外部からの
騒音を防ぐ事にもつながりますが、集合住宅の場合でご説明した方法や、
様々な防音材を組み合わせる事で対応できます。
まとめ
今回は騒音に対する、防音対策をする上で
ぜひ知っておきたい、様々な情報をご紹介しました。
まずは騒音の発生源と種類を知って、その騒音に合った
対策を行うことが重要なポイントになります。
自分だけでなく、周囲も快適に生活する為にも、
お互いが配慮し合って対策していけば、増加している騒音トラブルも
かなりの数が避けられるのではないでしょうか。
ちょっとした工夫や手間で、抑えられる騒音もありますので、
ぜひ防音対策の参考のひとつにして下さいね。
◇ 騒音対策・防音対策 関連ページ ◇
>> 掃除機や洗濯機をかける時間帯のマナーについて